
イランのイスラム革命防衛隊は、1979年の革命で誕生した新政権が、旧王制に忠誠を誓っていた従来の国軍を信用せず、自らの体制を防衛するために創設された軍事組織である。国軍とは別組織で、装備や予算の面で優遇され、対外工作や国外のシーア派組織(ヒズボラなど)への支援を含む特殊任務を担う。さらに、建設、エネルギー、金融など多岐にわたる巨大企業群を支配下に置き、経済的に強大な自立基盤を有している。この経済力に加え、議会や政府に多くの人材を送り込み、国の政策決定に極めて大きな政治的影響力を行使している。そのため、軍事のみならず、政治、経済のあらゆる面でイラン国家の中枢を成す存在であり、最高指導者亡き後の権力空白期においても、今後の国の方向性を決定づける重要な勢力と見なされている。